都会の喧騒を離れ、心豊かな暮らしとワークライフバランスの取れた働き方を求めていませんか?日本一の星空が広がる鳥取県は、豊かな自然に囲まれながら、薬剤師として充実したキャリアを送れる魅力的な場所です。今回は、鳥取県への移住・転職が、あなたのライフスタイルやキャリアにどのような変化をもたらすのか、詳しくご紹介します。
鳥取県ってどんなところ?魅力あふれる素顔
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鳥取県は、実は「日本一人口の少ない県」です。都会での生活に慣れた薬剤師さんにとっては新鮮な体験になると思います。雄大な「鳥取砂丘」や日本一と呼ばれる美しい星空など、ここでしか味わえない魅力があります。四季折々の自然が身近にあり、都会では味わえない安らぎに満ちた生活を送ることができます。
また、鳥取県の特筆すべき点に、子育て世代への安心感があります。人口あたりの小児科、産婦人科、産科の医師数は全国1位で、もしもの時にも安心して医療を受けられる環境は、お子様を持つご家族にとって何よりの魅力となるはずです。
鳥取県の主要エリアは以下の3つに分かれています。
東部(鳥取市中心)
県庁所在地であり、県内では比較的都市機能が集積しています。生活に必要な施設も揃っており、移住後も比較的スムーズに生活をスタートできるでしょう。鳥取市にある鳥取砂丘は、非常に有名で、日本最大級の広大な砂地が広がり、まるで砂漠のような雄大な景色は圧巻です。
中部(倉吉市中心)
温泉地や歴史的な建造物が多く、落ち着いた雰囲気のエリアです。自然が豊かで、農業や酪農も盛んで、ゆったりとした時間の中で生活したい方におすすめです。中でも、倉吉市にある白壁土蔵群は、江戸時代の武家屋敷の面影が残り、現在は蔵や町家をリノベーションしたショップやカフェ、工房もあり、時間をかけて町歩きを楽しめることで人気です。
西部(米子市中心)
境港市には、水木しげるロードというゲゲゲの鬼太郎をモチーフにした170体以上の妖怪ブロンズ像が待ち構える、ユニークな観光資源があり、活気のあるエリアです。近隣の都市へのアクセスも比較的良く、利便性も兼ね備えています。
また、鳥取県には、ラクダ遊覧やパラグライダーなどのアクティビティ、満天の星空の下での天体観測といった、都会ではなかなか味わえないレジャーも豊富です。食文化も豊かで、松葉ガニや二十世紀梨、鳥取カレー、砂浜らっきょうなど、 他にはない特産品を堪能できます。
年収と生活コストはどう変わる?経済的なメリット
都道府県 | 平均年収(万円) |
全国 | 599 |
鳥取県 | 600 |
埼玉県 | 547 |
千葉県 | 632 |
東京都 | 609 |
神奈川県 | 572 |
薬剤師の方にとって気になる年収ですが、https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=賃金構造基本統計調査/令和6年賃金構造基本統計調査/一般労働者/都道府県別によると、鳥取県の薬剤師の平均年収は600.48万円と、全国平均(599.32万円)とほぼ同程度の水準です。地方なので、年収は低いと思われている方もいるかもしれませんがそんなことはありません。これは、鳥取県が深刻な薬剤師不足に悩まされていて、多くの人材を求めているからです。住宅支援など福利厚生が充実した調剤薬局や病院、ドラッグストアの求人も比較的多い傾向にあります。
一方、生活コストは東京圏と比較して大幅に抑えることができます。特に住居費は顕著で、1LDKの平均家賃相場は鳥取県の1LDK賃貸アパートの家賃相場を調べる【アパマンショップ】によると、以下の通りです。
- 東部(鳥取市): 約5万円
- 中部(倉吉市): 約6万円
- 西部(米子市): 約6万円
東京での1LDKの物件を探すと相場は10万円を超えます。23区内に住むならさらに高くなるケースもあり、その差は歴然です。住居費だけでなく、物価全般も比較的安価なため、経済的な負担を減らし、ゆとりある生活を送ることが可能です
鳥取県の薬剤師求人情報
鳥取県では、鳥取市と米子市、倉吉市に求人の多くが集中しています。これらの市は、県の東部、西部、中部それぞれの中心地であり、生活に必要な施設も揃っていて、人が集まりやすくなっています。
一方、3市以外は町で、地域偏在の傾向が強いため、地方では薬剤師の人手不足が問題視されています。そのため、町や郡部では人手不足解消のため、比較的高収入の求人を出す傾向にあります。
県内の有名薬局
県内では、ツルハグループの「ドラッグストアウェルネス調剤薬局」が最も多く、50を超える店舗数を誇っています。処方箋の対応はもちろん、お一人お一人に寄り添った在宅医療のサポートや管理栄養士による栄養指導など幅広い業務を行っている薬局です。
また、次いで、福岡市博多区に本社を構え、九州を中心に事業を行っている株式会社コスモス薬品が運営する「ディスカウントドラッグコスモス」も15店舗以上展開しています。小商圏をターゲットに絞り、メガドラッグストアを展開しています。医薬品・化粧品のみならず日用雑貨、生鮮三品以外の食品等の日常の暮らしに必要な消耗品を満載した薬局となっています。
このように大手の薬局が複数の店舗を持ち、県内全体を幅広くカバーしている状況です。
薬剤師に特におすすめのエリア
鳥取市
鳥取市は、県内では最も栄えており、生活に必要な施設も揃っています。また、県内で出産・子育てに特に力を入れているのが鳥取市です。小児科、産婦人科、産科の医師が多いだけでなく、保育園・幼稚園の数も多く、賃貸が多く集まるエリアでは、徒歩圏内に保育園が複数あることが多いです。県内の少子化の影響もあり、教員一人当たりにおける生徒数は平均より少なくなっています。学校と各家庭が連携することで、一人一人にしっかりと目をあてることができ、きめ細やかな教育体制が整備されています。これらは、首都圏のエリアでは、なかなか難しいことなので、移住する大きなメリットになります。
八頭郡、日野郡、西伯郡といった郡部や中山間地域
鳥取県内で最も薬剤師を必要としているのが、これらの地域です。鳥取県は、全国で最も人口が少ない県ですが、その上、地域間での人口格差が大きいことが特徴です。八頭郡、西伯郡といった郡部や中山間地域では、高齢化や人手不足が深刻になっていて、薬剤師も例外ではありません。人手不足のため、年収600万円以上の高収入や住宅手当などの充実した福利厚生が見込まれます。
また、鳥取県もこの問題を重要な課題と捉えていて、中山間地域の病院で働く薬剤師を対象に、最大240万円の奨学金返還助成がもらえる「育成プログラム」を行っています。「育成プログラム」を修了することで、認定薬剤師や専門薬剤師などの資格取得も目指すことができ、キャリアアップにもつながります。
目指せる詳しい資格や詳細はこちらからご確認いただけます。
都市部での経験を活かし、地域医療に貢献したいという強い思いをお持ちの方にとって、これらのエリアは非常にやりがいのある職場となると思います。年収アップに加えて、困っている地域の調剤薬局や病院で、社会に貢献できます。
最大216万円が助成される鳥取県未来人材育成奨学金支援制度
鳥取県内企業への就職を視野に入れる、薬学生、薬剤師に最大216万円が助成される鳥取県未来人材育成奨学金支援制度があります。鳥取県出身かどうかは問わず、IJUターンで県内就職される方なら全員にご利用いただける制度になっています。募集期間は令和7年4月1日(火)〜令和8年3月31日(火)で、最大450人まで募集しています。募集要項などの詳細は、ぜひこちらの鳥取県未来人材育成奨学金支援助成金/とりネット/鳥取県公式サイトからご確認ください!
移住を後押し!手厚い移住支援制度
とっとりビジネス人材移住支援事業
鳥取県では、移住を希望する方を積極的にサポートする制度が整っています。その一つが、とっとりビジネス人材移住支援事業です。一定の条件を満たすことで、最大100万円の移住支援金が支給されます。
この支援金を活用することで、移住にかかる費用の一部を軽減し、新しい生活をスムーズにスタートさせることができます。詳細は、鳥取県の移住・定住ポータルサイトをご確認ください。鳥取県に移住・就業・起業される方に、移住支援金を支給!/とりネット/鳥取県公式サイト
おためし住宅
「田舎暮らしに興味はあるけれど、いきなり移住するのは不安」という方や「移住前に地域の暮らしや気候を体験したい」という方に向けて、市町村が提供する【お試し住宅】制度があります。
この制度を利用することで、実際に移住を検討している地域に短期間滞在し、その地域での生活を体験できます。県内の東部、中部、西部エリアに、複数のお試し住宅が用意されています。
実際にお試し住宅ができる家はこちらから、ご確認いただけます。お試し住宅 – とっとり移住定住ポータルサイト ふるさと鳥取県定住機構
この制度を活用することで、移住後の生活を具体的にイメージし、不安を解消するのに役立ちます!
とっとり移住応援メンバーズカード概要
鳥取県への移住に関心がある県外在住者向けの無料会員制度です。会員特典には、協賛企業からのサービス: レンタカー、ホテル、レストラン、レジャー施設などで割引や特典が受けられます。有効期限は、3年間で移住前だけでなく、移住後も利用可能です。
サービス例は以下の通りです。
現地訪問時
レンタカー割引、宿泊費割引・ドリンクサービス、飲食店割引・デザートサービス、レジャー施設入園料割引・プレゼントなど
移住前後
引越料金割引、住まいの無料相談、不動産仲介料・住宅改修費割引、生活用品・LPガス設備設置料金・器具割引、自動車学校教習料割引、ローン金利優遇など
詳細や会員登録については、こちらからご確認ください。
まとめ:鳥取県で、豊かな生活と充実したキャリアを
東京という最も人口の多い場所から、最も人口の少ない場所への移住は、新鮮で充実した体験を薬剤師さんに与えてくれるはずです。鳥取県への移住は、東京圏と比較して大幅に低い生活コスト、豊かな自然に囲まれた穏やかな生活環境、地域医療に貢献できるやりがいのある仕事といった多くのメリットをもたらします。
移住に当たっては、ご紹介したようにたくさんの移住支援制度があなたを支えてくれます。新しいキャリアと充実したライフスタイルを始めてみませんか?